ヤマカガシ

毒ヘビ

ヤマカガシは、アオダイショウ、シマヘビと並んで、日本じゅういたるところで見かけることのできる、ごく普通のヘビだといえます。

漢字で書くと「山楝蛇」または「赤楝蛇」です。

「カガシ(楝蛇)」とは、ヘビの古語ですから、「山にいる(赤い)ヘビ」というごく単純な名称であると考えてよいと思います。

日本国内では、北海道、南西諸島および小笠原諸島以外のほぼ全域に生息する、
日本固有種でもあります。

ただし、朝鮮半島や中国などにはごく近縁の種が生息しています。

ヤマカガシは例外的に毒を持つ!

ヤマカガシは、有鱗目ヘビ亜目ナミヘビ下目ユウダ科ヤマカガシ属に分類されます。

ユウダ科は30属220種が属する分類法で、かつてはユウダ亜科としてナミヘビ科に属していたようです。

まあ、専門的な話は置いておいて、ユウダ科に属する種にはその7割が「デュベルノワ(デュベルノイ)腺」という耳腺(ヒトでいう耳下腺)に相当する器官を持ち、ここから毒を分泌します。

ただし人命に関わるほどの強い毒を持つのは、ヤマカガシなど数種類のみだと言われています。

1972年までは無毒のヘビだと思われていた!

ヤマカガシは以前までは無毒とされていましたが、有毒、しかも日本に生息する三種の毒ヘビの中でも最強の毒を持っていることがわかりました。

これは1972年に中学生がヤマカガシに咬まれ、翌年に死亡したことがきっかけとなりました。

その後ヤマカガシの研究が進み、驚くべき生態がわかってきました。

現在は毒ヘビとして特定生物にしてされており、その認識も改められています。

毒へビの分類の仕方

ただし毒ヘビとは、毒牙を持つ種という定義があるので、毒牙とはいえない牙を持つヤマカガシは厳密には毒ヘビではないという意見もあります。

そのためコブラやマムシなどの大きな毒牙を持つものを前牙類、ヤマカガシなどのようにごく小さな毒牙というよりは毒の出る奥歯を上顎の後方に持つものを後牙類と分けることもあります。

なぜヤマカガシの毒に気付かなかったのか・・

今まで、日本人の周囲にごく普通に存在してきたヤマカガシが、なぜ毒ヘビであると認識されて来なかったのでしょうか。

これは、古来より日本人がヤマカガシに咬まれるようなことがほとんどなかったからではないでしょうか。

ヤマカガシは攻撃的なヘビではありません。

ヒトが捕まえようとしてり、踏みつけたりしない限り、積極的に咬みつくことはありません。

またコブラやマムシなどと違い、その毒牙がかなり奥の方にあるので、指先などの部分以外では通常ヒトが簡単に咬まれるようなことはなかったからでしょう。

また毒牙といってもマムシのような鋭い管状のものではなく、毒トカゲのように奥歯の根元に毒素の分泌孔があるので、たとえヒトが咬まれても毒が体内に侵入しづらい構造になっているためだと思われます。

ヤマカガシはカラフルなヘビ!?

ヤマカガシは、全長は60センチから120センチほどの中型のヘビです。

マムシなどと同様、メスの方が一回りほど大きくなります。

マムシほどではありませんが、ややずんぐりとした、けっこう太めのヘビなのです。

ヤマカガシの体色は非常にカラフルで、身体の側面に赤と黒の斑紋が交互に入ります。

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