阿久根市は日本の縮図だ

阿久根市は日本の縮図だ

「私の数年分の年収。下げて当然でしょ」

6日午後、阿久根市役所を訪れた会社員の女性(61)は、昨年末に張り替
えられた紙を見て、うなずいた。

〈1億6270万円(正規職員数22名)〉。

部署ごとに2007~09年度の人件費と職員数が並び、最後に〈皆様のお役に立つ職場作りに努めます〉とある。

「市職員の半数以上が年収700万円」

「立派な車や家を持っているのは公務員だけ」

住民の多くは「官民格差」に敏感だ。

市役所から5キロほど離れた山あいで十数頭の肉牛を飼育している寺地政文さん(74)が格差を感じ始めたのは、竹原信一前市長(51)が09年2月、市のホームページに全職員の給与を公表してからだ。

「肉は売れず、数億円の借金を抱える仲間もいるのに……」。

県外にいる子どもたちまでも「不景気で帰省できない」と言い、今年の正月は孫にも会えなかった。

「とにかく格差のない阿久根にしてほしい」。その思いをますます強くした。

市中心部の商店街。

ある通りには15年前に27店があったが、今も営業しているのは5店だけだ。

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