なぜ青いデニムジーンズは蛇除けになるの?
デニム生地のジーンズと言えば誰でも一度は履いたり、身につけたことがあるのではないでしょうか?
動きやすいですし、年齢性別問わず幅広い人に親しまれているファッション衣類ですよね!
一般的なデニム生地は青いものが多いですが、生地が元々青いわけではなく青く染めてあの色合いが出ます。
あれはインディゴという青藍色の染料で染色されています。
インディゴで染められるようになた理由は主にヘビや虫よけの効用があるからだと言われています。
ジーンズは1850年代のアメリカでカルフォルニアに集まった採鉱夫の間で生まれました。
その現場にはガラガラヘビが出るため、ジーンズにヘビが嫌がるピレスロイドが含まれるインディゴで染めることでヘビ除けを試みたようです。
よくジーンズを洗うと色落ちするのは色を染めるために使われている材料ではないからなんです!
ちなみにピレスロイドは人間などの哺乳類には無毒なのですが、虫や爬虫類、両生類にとっては有毒のため殺虫剤にもよく用いられています。
実際にガラガラヘビは噛まなくなるのか?
ジーンズが青い理由をこれだけ説明してきましたが、インディゴで染めたデニムジーンズには微量しかピレスロイドが含まれていないのでヘビ除けの効果はあまり期待できないようです…。
もちろん不用意に近づけばジーンズを履いていたとしてもガラガラヘビに噛まれることはあるとのこと…。
では、なぜこのように青いデニムジーンズが普及したのかと言うと鉱夫たちにとってはズボンの汚れが目立たないから使っていたそうです!笑
しかし、全く効果がないのかというとそうではありません。
インディゴはインディゴでも合成されたインディゴではなく、天然のインディゴで染めたジーンズだとヘビに噛まれなかったという実験結果が『所さんの目がテン!』で出ています。
そのため効果がないとは言いきれず、しっかりピレスロイドが含まれていれば効果は見込めるのかもしれませんね!
恐らく私達が普段履いているものは効果がないので試してみたくはないですが、今普及しているファッションアイテムも考えられて作られているものと知ると面白いですね。
まとめ
・デニムジーンズが青い理由は虫除けやヘビ除けのため
・インディゴにはピレスロイドという虫や爬虫類、両生類にとっては有毒な成分が含まれている
・天然のインディゴで染めたデニムジーンズであればガラガラヘビが近づかないという結果が出ている
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ピレトリンの誘導体は合成ピレスロイドと呼ばれ、アレスリンなどが知られている。
ピレスロイド類は昆虫類・両生類・爬虫類の神経細胞上の受容体に作用し、イオンチャネルの一種であるNa+チャネルを持続的に開くことにより脱分極を生じさせる神経毒である。
哺乳類・鳥類の受容体に対する選択毒性作用は無いので、安全性の高い殺虫剤である。
開発初期の合成ピレスロイドには菊酸構造が存在したが、現在の合成ピレスロイドには、共通化学構造はもはや存在しない。