大塚家具、経営危機へ…久美子社長の改革失敗

大塚家具、経営危機へ…久美子社長の改革失敗、父・勝久時代より経営悪化

2017/11/28(火)

足元で、大塚家具の業績回復が見えてこない。同社の大塚勝久元会長とその長女・久美子現社長の対立に伴う経営の混乱が、同社の社会的なイメージを大きく傷つけてしまった。

新社長の下で中古家具の取り扱いなど、従来の戦略とは異質な取り組みを進めている。

しかし、これまでのところ、消費者はそうした変化をあまり受け入れてはいないようだ。

「気の利くアドバイスをくれる店員が、昔に比べると少なくなった」との声を耳にすることが多い。

それは、大塚家具が大切にしてきた顧客との関係が希薄化していることを示す兆候といえる。

11月6日、貸会議室大手のティーケーピー(TKP)が、大塚家具に10億円程度の出資を行うと報じられた。株式市場の専門家のなかには、

「TKPの出資は大塚家具の経営が一段と悪化している証拠」との見方もあるようだ。経営再建の道は、まだ予断を許さない状況なのだろう。

■TKPとの連携と大塚家具の特色

2005年に創業したTKPは貸し会議室を中心に、IT技術を活用して遊休資産から付加価値を生み出すビジネスを行っている。

同社は家具を扱う企業ではない。

大塚家具とビジネスモデルが異なる。

その点で、同社と大塚家具との提携の効果が見えにくい。

TKPはオフィス需要の取り込みのために、大塚家具の売り場の一部を活用することができる。

それはTKPの成長にとっては重要だ。

逆に大塚家具にすると、同社が必要以上の売り場面積を抱えているともいえる。

売り場を有効に活用できなければ、損失を食い止めることは難しい。

同社は今後も継続的にリストラを進めることを余儀なくされるかもしれない。

さらなるリストラを回避するためには、大塚家具が顧客の満足度を高めなければならない。

それが収益力の回復には必要不可欠だ。

顧客の満足度を高めるためには、大塚家具でしか味わえない満足度を生み出す必要がある。

もともと大塚家具は、顧客との関係性を重視してきた企業だ。

その営業スタイルを築き上げたのが、現社長の父親である大塚勝久氏だった。

同社の親子間の発想の違いに関しては賛否両論あるものの、社長交代以前のほうが経営の内容は良かったと考える株式市場の関係者も少なくはない。

■徐々に困難さを増す大塚家具の経営再建

TKPによる出資報道を受けて、大塚家具の先行きに一段と悲観的な見方を持つ専門家は少なくない。

現経営陣は、客足が遠のくことを食い止めることができていないからだ。

大塚家具の販売戦略が顧客の支持を十分に集めていれば、売り場が余ることは考えづらい。

経営再建を進めるために異業種との提携を進めるよりも、顧客離れを食い止めるための本業の改革を優先すべきとの見方もある。

大塚家具が経営再建を進めるには、ニトリやイケアなどの競合の激しい家具業界のなかで、明確な特色を打ち出すことが必要だ。

大塚家具にしかないメリットを顧客に提示することが不可欠だ。

たとえば、かつてのような会員制度を基にした高価格帯の家具販売から脱却して成長を目指すのであれば、そうした企業と手を組む選択肢もあるだろう。

あるいは、高価格帯の製品が受け入れられない場合には、ニトリなどに勝る品質と低価格を追求したビジネスモデルが必要になるはずだ。

さらには、インターネット販売に注力することも考えられる。

現在の同社の経営を見ると、いま一つ経営の目線が有効な方向に向かっていないように見える。
同社の経営陣は、どのような大塚家具を目指すのか、今一度、冷静に将来のビジネスモデルを見つめなおす必要があるだろう。

よくわかる大塚家具の歴史

2017/11/28(火)

よくわかる大塚家具の歴史

・親父時代、卸を中抜きした家具の安売りで成長

・メーカーから「安売りすんな」と怒られる

・会員制限定のホールセールにして安売り続行

・この頃ニトリはまだ大塚より売上下

・団塊JRの結婚ラッシュでプチバブル

・接客販売員を大量に採用、今の赤字の構造が出来上がる

・この頃、親父は社長、久美子は経営幹部で一緒に破滅の道を突き進む

・2001年に潮目が変わる

・売り上げ延びずコストは嵩む

・この頃ニトリが大塚を抜く

・親父が赤字出して久美子に交代

・久美子が黒字にするが社員が反発、親父が復帰しまた赤字になる

・久美子が復帰、親父はとんずらして新会社作って古巣の上客を奪う

・売上はどんどん下がるのに親父時代に大量採用した使えない社員が居座る

・久美子が赤字出す

今の大塚の不振はすべて親父時代の負の遺産、久美子も当時は共犯

——————————

頭でっかちでセンスのない気ばっかり強い娘がせっかく父親の築き上げた会社と顧客の絆をぶち壊してしまった。もう修復不可能だよ。

どうせ新しいことをやるなら別ブランドの新店舗でやってみるべきだったな。浅はかすぎる。

モヤシは根っこもうまい

モヤシは根っこもうまい

2017/11/27(月)

ダイエーの創業者、中内功さんは生前、新しい店のオープン前に店内巡回するのを習慣としていた。少しでも鮮度の悪いモヤシでもあろうものなら、売り場の担当者の頭にザルごとぶっかけた(『カリスマ』佐野眞一著)。

▼モヤシがスーパーの安売り商品の目玉になったのは、いつからだろう。

日本人にとって身近な野菜になったのは、インスタントラーメンが流行した昭和30年代半ばからだ。

工場で生産するモヤシは、季節や天候に関係なく出荷でき、価格も安定している。

卵とともに「物価の優等生」と呼ばれてきた。

▼ところが最近、コストの上昇が著しい。

国内で消費されるモヤシの8割の原料となっているのが、中国産の「緑豆」である。

その価格が10年前に比べて約3倍に跳ね上がっているのだ。

たまりかねた生産者の団体は今年3月、このままではモヤシが食卓から消えてしまう、とスーパーなどに店頭価格の引き上げを訴えた。

▼もっとも、事態はまだ改善にはほど遠い。

埼玉県内のあるスーパーでは今秋、1袋(200グラム)19円で売られていた。

ピークだった平成4年頃の平均価格は41円である。

これでは採算が取れるはずがない。

▼深谷市のモヤシ生産農家2代目、飯塚雅俊さんは、たった一人で「価格破壊」と闘ってきた。
緑豆ではなくブラックマッペという豆を使い、昔ながらの作り方にこだわっている。

スーパーから取引を断られ廃業寸前に追い詰められながらも、消費者にモヤシの魅力を発信し続けてきた。

▼その奮闘を綴(つづ)った『闘うもやし』を読むと、モヤシがどれほど誤解されてきたかよくわかる。

たとえば料理の専門家は、モヤシの根を取るとおいしくなると教えてきた。

飯塚さんは根っこはうまい、と断言する。

エボラ出血熱重症化 すい臓の消化酵素が臓器に障害か

エボラ出血熱重症化 すい臓の消化酵素が臓器に障害か 東京大学

2017/11/26(日)

東京大学の研究グループは、致死率が非常に高いエボラ出血熱について、重症化するメカニズムを調べたところ、すい臓の消化酵素が血液中に放出されて臓器に障害を与えている可能性があることを突き止め、グループでは治療法の確立に向けた一歩になるのではないかとしています。

エボラ出血熱は2013年から去年まで西アフリカを中心に流行が拡大しましたが、効果的な治療薬やワクチンがないため致死率が非常に高く、1万人以上が死亡しました。

東京大学医科学研究所の河岡義裕教授などの研究グループは、多くの感染者がでたシエラレオネで、生存した患者11人と死亡した患者9人、それに感染していない10人の血液を採取し詳しく調べました。

その結果、死亡した患者の血液にはすい臓から分泌される消化酵素が多く含まれていることがわかり、感染によって障害を起こしたすい臓から消化酵素が血液中に放出され、腎臓や肝臓などの臓器に障害を与えて重症化している可能性があることがわかったということです。

河岡教授は「エボラ出血熱の重症化のメカニズムや予防法の確立は、国際的にも重要な課題で、今回の研究成果は大きな一歩になるだろう」と話しています。

ホッキョクグマ約200頭

ホッキョクグマ約200頭、陸地に集まる 気候変動の影響か

2017/11/25(土)

【AFP=時事】ロシアの北極圏東部で、ホッキョクグマ約200頭が山腹をうろついているのが、船で周辺を移動していた観光客らによって目撃された。

観光客らは最初、海岸近くに氷が点在していると思ったという。

ホッキョクグマが1か所にこれだけ集まっていたのが目撃されたのは今年9月、東部ウランゲリ(Wrangel)島自然保護区で、保護区の責任者アレクサンドル・グルズデフ(Alexander Gruzdev)氏は、「極めて珍しい状況だった」と語り、「正直言ってぎょっとした」と明かした。

ホッキョクグマの集団は、岸に打ち上げられた1頭のホッキョククジラの死骸を目当てに集まり、食べ終わった後はその周りでくつろいでいたとみられる。

AFPの取材に応じたグルズデフ氏によると、ホッキョクグマの集団の中には家族も多く、めったに見ない4頭の子どもをそれぞれ連れた母グマ2頭もいたという。

ホッキョクグマは海氷の上で大半を過ごしているが、地球温暖化などの気候変動により1年の内でも氷が解けるのが早く、陸地の上で過ごす時間が増えていると科学者らは指摘している。

こうした場面に遭遇した観光客は感嘆するかもしれないが、沿岸や島に身を寄せ合って過ごさなければならなくなったホッキョクグマたちにとっては、陸上の少ない食糧をめぐる争いが激化することを意味する。

また、地元住民は空腹のホッキョクグマが村に入り込んでくるなどの危険にさらされることにもなる。

潜水艇取材の女性記者のものか

デンマーク沖で切断された左腕発見、潜水艇取材の女性記者のものか

2017/11/23(木)

【11月23日 AFP】デンマーク警察は22日、コペンハーゲン沖で切断された左腕が発見されたと発表した。

デンマーク人発明家が製造した潜水艇を取材していたスウェーデン人女性ジャーナリスト、キム・ウォール(Kim Wall)さん(31)のものとみられるが、最終的に確認するためには数週間を要するという。

以前発見された両脚と同様、左腕にも重りとして金属が付けられていた。

コペンハーゲン警察の声明によれば、左腕は21日、先に頭部と両脚が見つかった場所から約1キロ離れた場所で発見された。

潜水艇を製造したデンマーク人発明家のピーター・マッセン(Peter Madsen)容疑者は10月、ウォールさんの遺体を切断したことを認めている。

ウォールさんは8月10日、マッセン容疑者を取材した後に行方不明となり、その後コペンハーゲン南方のケーエ湾(Koge Bay)で切断された遺体が発見された。

(c)AFP
——————

スウェーデン人女性ジャーナリストバラバラ殺人事件

2017年8月10日、ノーチラス号を取材に訪れたスウェーデンの女性ジャーナリスト、キム・ウォールが行方不明となる。

8月11日、救難信号を発信したノーチラス号からマドセン艦長を救助。ノーチラス号はその後沈没。キムは行方不明であり、事件に関与したとみられるマドセンを逮捕。

8月21日、コペンハーゲン近郊のケーエ湾にて、首なし遺体が発見される。

8月23日、DNA鑑定の結果、首なし遺体が行方不明だったキムの胴体部分と判明する。

8月23日、引き揚げられたノーチラス号からキムの血痕が見つかった。

10月4日、家宅捜索を受けたマドセンの作業場内にあったハードディスクから、キムを拷問の末に斬首して殺害した様子を記録した動画が見つかった。

アルゼンチン海軍の潜水艦

異音は爆発 海軍が認める 乗組員の家族は発表に怒り「海軍がこれまで嘘をついていた」

2017/11/24(金)

【11月24日 AFP】アルゼンチン海軍の潜水艦が同国沖で消息を絶った問題で、同軍は23日、最後の通信があった海域付近で検出された異音は爆発音とみられると確認した。

同艦と44人の乗組員らの発見に向けた最後の望みを打ち砕く発表となった。

爆発があったのは、15日の通信が途絶えた直後だったとされる。

アルゼンチン国内では、マルデルプラタ(Mar del Plata)の海軍基地に向かっていたはずの潜水艦「サンフアン(ARA San Juan)」の帰港が遅れていると17日に伝えられて以来、同艦と乗組員の安否に注目が集まっている。

アルゼンチン海軍のエンリケ・バルビ(Enrique Balbi)報道官は首都ブエノスアイレスでの記者会見で、異音に関し、「異常な、単発の、短く激しい核以外の現象で、爆発と一致する」と述べた。

事実を伝えられないまま望みを抱き、基地で何日も徹夜してきた乗組員の家族は、海軍がこれまで嘘をついていたとして、この発表に怒りを示した。

海軍によると、同艦は15日にバッテリーの問題を報告し、進路を変えて母港のマルデルプラタに向かうと伝えていた。

匿名を条件にAFPの取材に応じた元潜水艦司令官の話では、「バッテリーに深刻な問題があると、水素を発生する可能性がある。水素が一定割合を超えると爆発性を帯びる」という。

(c)AFP/Liliana SAMUEL / Carlos REYES and Eitan ABRAMOVICH

クローン羊ドリー、早期老化ではなかった

クローン羊ドリー、早期老化ではなかった

2017/11/24(金)

【11月24日 AFP】世界初のクローン羊「ドリー(Dolly)」は2003年、7回目の誕生日を迎える前に安楽死させられた。

この時点でドリーは加齢に関連する変形性関節症を患っていたとされ、クローンで老化の進行が速まるのではとの懸念が高まった。

だが、早期老化にクローンが関連しているとする懸念は見当違いとみられるとの研究結果が23日、英科学誌ネイチャー(Nature)系オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に発表された。

実際に、ドリーの関節症は極めて一般的な疾患だった。

英国のスコットランド(Scotland)とイングランド(England)の研究チームが導いたこの結論は、ドリーの骨のX線調査に基づいている。

ドリーの骨格は、英エディンバラにあるスコットランド国立博物館(National Museum of Scotland)に収蔵されている。

ロシアにはバスの中で聖書の話をすることを禁止する法律がある

ロシアにはバスの中で聖書の話をすることを禁止する法律がある

ソ連では1950年代と1960年代に合わせて1万人ほどのエホバの証人がシベリア送りになったことがあって、エホバの証人はそれに対抗して、バスの中で布教をやったんだ。

バスの中で旅行者としてふるまえば身元がばれにくい、聖書の話をしたあとバス停で降りて全力で逃げれば警察もつかまえにくい、というわけ。

ロシアのエホバの証人って100年以上、国とある種の戦争を続けてるんだな。

ソ連時代テレビはエホバの証人に気をつけろという番組をいつも流していて、エホバの証人はアメリカのスパイで共産主義社会の崩壊を目指していると言う。

その関係で今でも多くのロシア国民はエホバの証人はアメリカのスパイ団体だと信じてる。

エホバの証人はアメリカに本部があるけど、今でもそういうことが問題になる。

エホバの証人が過激主義者であるというのは、上のような事情があるとはいえ、結局のところ単なる言いがかり。

少し前までロシアはエホバの証人は自動を虐待する宗教であると訴えて彼らを禁止しようとしていた。

この種の主張は日本でもよくあるもので、このスレにも大量に書き込まれているけど、この種の話は昔からカトリックなんかが広めているヨタ話の類で、実態はなかったりするから、うまく行かなった。

一般に、宗教の専門家は、エホバの証人に対する100年以上にわたるロシアの迫害は、ロシア正教会がロシア政府を動かしてやっているものと考えている。

滑り落ちる王冠の皮肉

メルケル独首相、滑り落ちる王冠の皮肉

2017/11/23(木)

強く安定した指導体制といえばどこだろう。これを欧州の人間に尋ねたなら、今週までなら、誰もがドイツを指差したはずだ。

ドイツは、戦後の政治的安定と入念な合意形成の記録を誇ってきた。

しかしアンゲラ・メルケル氏が戦後の独首相として初めて、連立協議に失敗してしまったことで、その安定の記録は途絶えた。

「ドイツはどうなる?」という言葉が、このところやたらと新聞一面に踊っている。

連邦議会から近所のバス停の行列、テレビのトーク番組に至るまで、この話題で国中がもちきりだ。

ドイツの人たちは目をこすりながら、呆然としている。いつもは生真面目な主流派の政治家たちが、どたばたと予測不能な解散総選挙に突き進んでいるかもしれない今の事態が、未だに信じられないのだ。

しかし大統領はそうはさせないつもりだ。フランクワルター・シュタインマイヤー大統領は、再選挙をしても極右に有利なだけだと懸念しているのだ。

シュタインマイヤー大統領は今や、各政党との個別協議を立て続けに重ねている。連立実現のためさかんに交渉と工作を重ね、各党に圧力をかけている。

22日には社会民主党(SPD)が、大統領と話し合う番だった。SPDは現在、メルケル氏の保守政党とともに暫定政権に入っている。

シュタインマイヤー大統領は自分自身も、SPDの人間だ。マルティン・シュルツ党首との意見衝突は避けられないかもしれない。

シュルツ党首は、ドイツ人が「グロコ」と呼ぶ過去12年間ドイツを治めてきた中道左派・中道右派の大連立には、決して戻らないという立場だ。

連立交渉が20日朝に決裂して以来、シュタインマイヤー大統領も、連邦議会新議長のウォルフガング・ショイブレ前財務相も、いずれもさかんに義務や責任という言葉を繰り返している。

2人は義務や責任を強調することで、政界主流派のいかにもキリスト教ルター派的な罪悪感に訴えかけようとしたのだと言えるかもしれない。

大統領と新議長は、政治的パフォーマンスに走るドイツの政治家たちに対して、国益のため、そして欧州の利益のため、党利党略を横において、連立樹立のために努力してほしいと呼びかけている。

ドイツの国内主流派は、自分たちの政治的危機が国外からどう見られているか痛いほど承知している。海外はまさかドイツでとこんなことがと信じられず、目をこすっているのだ。

たとえばフランスのマクロン大統領も呆然としている1人だ。

経済大国で政治的にも影響力の強いドイツと、メルケル首相の応援がなければ、マクロン大統領の野心的な欧州改革のビジョンは、ビジョンのままで終わってしまう。

欧州のエリートたちも一様に落胆している。英国が欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を決めた国民投票の衝撃を経て、EUは次第に自信を取り戻していた矢先のことだからだ。

状況はEU有利に進んでいるかのように思われていた。ユーロは強く、ポピュリスト的な国家主義者の支持率は下がりユーロ圏改革や難民政策、新たな多国間防衛協力などについて、計画がまとまりつつあった。

しかしそのいずれも、実現するにはドイツの指導力が必要だ。ドイツには自宅の車庫で自分の車を細々といじっているだけではなく、欧州全体の変化を推進するハンドルを握ってもらわなくては困るのだ。

それに、ブレグジットはどうなる?

確たる予測をするのは難しい。

メルケル首相に近い消息筋は、メルケル氏が連立政権樹立に苦労しているからといって、ブレグジットに対するドイツの姿勢に影響はないと私に話した。

確かにドイツの主要政党は、離脱条件などについては考え方が一致している。

しかし貿易条件や移行期間などの協議については、メルケル氏が退任したり、何カ月も国内政治に手を縛られたりすれば、その不在は大きな損失となる。

確かに、メルケル氏はルールを徹底して守る人だが、その一方で実務的な現実主義者でもある。

メルケル氏は、ブレグジットについて良い合意結着を望んでいる。

理由は主に2つだ。

ドイツ企業に恩恵を与えるため、そして強い欧州を維持するため。メルケル氏は、ロシアやイラン、北朝鮮、トランプ政権下で予測不能な米国を、疑心暗鬼で見ている。

それだけに、英国とは緊密な関係を維持したいのだ。

英政府は意欲的なブレグジット合意実現のため、独創的で想像力あふれる発想をEU側に求めている。

しかし、そのためには欧州側に、政治的意思と強い政治力が必要だ。

EU内で、ドイツやメルケル氏の声ほど影響力の大きいものはない。同氏が政治的に沈黙してしまえば、ドイツ国外にも影響が及ぶ。

メルケル氏の政治生命はおしまいなのか。

ドイツでは「メルケルのたそがれ」を意味する「メルケル・デマルング 」という表現が飛び交っている。

メルケル時代が終わりを迎えつつあるという意味だ。けれども私は、彼女を切って捨てるのはまだ早計だと思う。

メルケル氏はすでに首相を3期務めたベテラン政治家だ。

あらゆる状況を戦い抜いてきた政治家だ。

何もこの期に及んであっさり諦めたりするはずがないでしょうと、本人がそう言ったに等しい状況だ。

だがこれが、メルケル氏の政治家人生において最大の危機なのは間違いない。

かつてドイツの女王、欧州の女帝とまで言われた人だが、ドイツのテレビを見ていると、その権勢の衰退は痛々しいほど明らかだった。

もうあなたは政治家としておしまいなのかとテレビで何度も尋ねられては、(強張った笑顔で)辛抱強く答えるその様子から、彼女の頭から王冠が滑り落ちつつあるのが見て取れた。

しかし、メルケル氏個人の支持率はいまだに、多くの欧州指導者たちがうらやましがるほど高い。

自分の党には自分以外に首相を任せられる有力候補者がいないことも、メルケル氏は十分承知している。

ドイツの調査会社「フォルサ」が行った世論調査によると、ドイツ人の45%が再選挙を望んでいる。

メルケル氏も連立政権が樹立できなければ、少数政権を率いるよりもその方が良いと話している。

そのため、再選挙の可能性は十分あり得る。

ドイツの若者の多くは、再選挙を楽しみにしている。

若者たちは従来の合意形成型の政治を、守り重視で退屈だと苛立っている。

そして、これがドイツ政治大変動の始まりになることを期待している。古臭い連中を追い出すチャンスだと。

若者は政治家たちに、借金回避にばかり執心するのではなく、国内の道路や鉄道サービス、大都市圏外での脆弱なインターネット回線などにもっと投資してほしいと考えている。

ドイツはほかの経済大国と比べて、インフラ投資率が最も低い。

もしこれがドイツにおける政治革命の始まりなのだとすれば、革命はよりによって、ドイツ経済がかつてないほど好調で(輸出と財政黒字は拡大基調)、不透明な世界情勢を前に欧州が強力で安定したドイツの指導力をかつてないほど頼りにしているという、そういう時代背景で起きることになる。これはかなり皮肉なことだ。